ローン・マネー

投資用不動産の購入にかかる頭金の目安は?

2021年8月25日

頭金とは、金融機関から融資を受けて不動産投資をするときに負担する自己資金。
不動産の購入価格の一部を頭金で支払い、不足分を不動産投資ローンなどの融資で物件購入します。

頭金の目安は決まっていないが、一般的には1~3割

頭金に決まった割合は存在しない

不動産投資をするときには、どれくらいの頭金を用意すれば良いのでしょうか?
一般的な目安として言われているのは、物件の購入価格の1~3割程度。ただし、経済動向や物件状況、融資を受ける方の個人属性などにより、受けられる融資額が変わるので、用意すべき頭金の金額も変わります。物件の購入価格を全額融資してもらえるならば、頭金0円(フルローン)で不動産投資することも可能です。

金融機関や不動産会社と相談しつつ、ローンの融資額・返済額とのバランスを検討し、最終的には自分で決めます。

ローン融資額や頭金の金額に関わる要素

用意するべき頭金の金額は、金融機関からいくら融資を受けられるか、つまり「融資上限額」に左右されます。融資上限額の審査におけるポイントは、おもに物件の収益性や借入を受ける人の個人属性です。

  • 物件の収益性
    物件価格・融資額に対して家賃収入をどれくらい見込めるか。
  • 物件の担保評価額
    仮に債務者が返済不能になったとして、物件を売却した際に見込まれる担保の評価額。金融機関が貸したお金をどれくらい回収できるか、という意味です。
  • 融資を希望する方の個人属性
    融資を希望する方の収入状況、勤続年数、健康状態(死亡や病気になって返済不能になるリスクがないかどうか)、過去の不動産投資の実績(不動産投資の経験がある方が返済能力の信用が高くなることがある)、過去や現在のローンやクレジットカードの返済など信用情報はどうか。

金融機関では、これらを審査したうえで融資上限額を決めます。この融資上限額から、用意する頭金の金額を検討しましょう。

頭金が0円で不動産投資はできるか

フルローンでの不動産投資は可能

投資用不動産のローンを組むにあたり、頭金の金額に決まりはありません。もし、金融機関が提示した融資上限額が物件価格を上回っていれば、頭金0円で不動産投資を始めることも可能です。これをフルローンと言います。

フルローンで不動産投資を行った場合、自己資金を最小限に抑えることができるため、レバレッジ効果を最大限に期待できます。また、手元に残せた資金を他の投資に回したり、不測の事態が生じたときのために貯蓄しておいたりすることもできるでしょう。

「レバレッジ効果」について、詳しくはこちらの記事で解説しています。

フルローンのリスク

ただしフルローンによる不動産投資には、次のようなリスク・デメリットがあります。

金利が上昇すると返済額が大きくなる

借入額が大きいと、金利変化の影響を受けたときに返済額が大きく変わります。返済中に金利が上昇すると、変動金利の場合には利息の総支払額やトータルでの返済金額も大きくなってしまうでしょう。その結果、手取りの家賃収入が下がり、ローン返済がきつくなる恐れがあります。

融資の審査が厳しくなる可能性がある

フルローンで不動産投資をすると、融資額が大きい=金融機関にとっては返済されないリスクが高くなり、その分物件の収益性・担保価値・個人属性の審査が厳しくなる可能性があります。

なにより、ローンは借金ですから、借入額が高額であるほど高リスクです。物件からの家賃収入が想定より減ってしまったり、病気や失業によって収入が下がり家計が厳しくなったりしたときに、高額な借金が負担になる恐れがあります。それらを考慮すると、少しでも頭金を入れて借入額を抑えておく方がリスクを軽減できるでしょう。

実際に、大半の金融機関は投資用不動産のための融資で物件の購入費用の一部に自己資金をあてるように求めているようです。

表1 物件の購入金額の一部を顧客の自己資金で賄わせている金融機関の割合

全ての案件 概ね2/3以上の案件 ~2/3の案件
銀行 15% 63% 21%
信金・信組 17% 30% 53%

平成30年10月~11月に金融庁が行った調査結果によると、15~17%の金融機関は必ず自己資金を求めているようです(※1)。

※1 参考:金融庁「投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果」P18 図表 13
対象:有効回答のあった115の金融機関
https://www.fsa.go.jp/news/30/20190328.PDF

初期費用は頭金だけではない

不動産投資にかかる初期費用は、頭金だけではありません。不動産会社に支払う仲介手数料や税金なども忘れてはいけません。

頭金以外にかかる費用一覧

不動産投資で頭金以外に必要になる主な費用を見てみましょう。

融資手数料・保証料・団体信用生命保険料など融資関係の費用

  • 融資手数料:金融機関に支払う事務手数料。
  • 保証料(ローン保証料):保証人を立てる代わりに保証会社に保証人になってもらうための手数料。
  • 団体信用生命保険料:債務者が返済中に死亡したり高度障害状態になったりして返済不能になったとき、残債を清算するための生命保険料(ローン金利に含まれる、または上乗せされることが一般的)。

登録免許税・印紙税・不動産取得税

  • 登録免許税:不動産登記をする際にかかる税金。ローンを借り入れて物件を購入したときには、所有権の移転登記(新築の場合には保存登記)と抵当権設定登記が必要です。
  • 印紙税:売買契約書にかかる税金。
  • 不動産取得税:不動産を購入・相続などで取得したときにかかる地方税。

登記を依頼する専門家への手数料

不動産登記の手続きを司法書士に依頼した場合に支払う手数料(報酬)。司法書士報酬は各事務所が料金を設定しており、物件の種類やかかる登録免許税などによって金額が異なります。

仲介手数料

物件の紹介や購入の仲介をしてくれた不動産会社に支払う手数料。400万円を超える物件の場合、「(購入価格×3%+6万円)×消費税」が上限額です。

固定資産税・都市計画税・管理費・修繕積立金の日割り精算

不動産には固定資産税(一部の地域には都市計画税)、マンションには管理費や修繕積立金がかかります。いずれも物件の所有者が負担するもので、税金は1年に1回納税し、管理費や修繕積立金はマンション管理組合に毎月支払うのが一般的。
不動産を購入した場合、物件の受け渡し日が課税期間や月の途中なら、売主(以前の物件所有者)が前払いしている費用を日割り清算することが慣習になっています。買主が負担する分は、購入時の受け渡し代金に上乗せするのが一般的です。

火災保険料

火災保険に加入する場合の保険料。地震保険が付帯することもあります。火災保険への加入は任意ですが、融資を受ける場合には必須とされるケースも。

今回のまとめ

投資用不動産の融資を受けるとき、頭金の目安は「購入価格の1~3割」と言われていますが、この数字はあくまでも目安。
実際には、物件の収益性や担保価値、融資を受ける方の個人属性などによって融資上限額が決まり、受けられる融資額とのバランスで頭金の金額を検討していくことになります。

また、頭金を全く支払わないフルローンという選択肢もありますが、頭金を支払った上でローンを組む場合に比べると、ローン審査は厳しくなる可能性が高いでしょう。

不動産投資にかかる各種手数料や税金など他にも初期費用が必要であることを考慮すると、頭金をいくらにするかは、個別の事例に応じて専門家と一緒に考えていくことがおすすめです。
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