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【不動産投資】利回り・ROI・CCRとは?計算方法も解説!

2022年01月28日

不動産投資の投資効果は、利回りやROI(投資利益率)、CCR(自己資本利益率)と呼ばれる数値で確認できます。
利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があり、更に詳しく投資効果を計算した数値がROIやCCRです。

この記事ではそれぞれの違いを具体的な計算例を添えて解説しますので、不動産投資の投資効果を計算したい方はぜひ参考にしてください。

利回りとは

不動産に投資した金額に対して得られる家賃収入の割合を「利回り」といいます。
「表面利回り」と「実質利回り」でそれぞれ意味が異なるので、詳しく見ていきましょう。

表面利回りとは

表面利回りとは、物件購入価格に対する年間家賃収入の割合です。
その物件を運用した場合にどれくらい収益を見込めるか、大まかに確認したい場合に用いられます。

以下が表面利回りの計算方法です。

年間家賃収入 ÷ 物件の購入価格 ×100
= 表面利回り(%)

例えば、年間家賃収入が50万円の物件を500万円で購入した場合、表面利回りは10%です。

実質利回りとは

実質利回りとは、投資(出費)に対する年間収益の割合で、物件購入や運用にかかる諸経費を考慮して計算する数値です。
出費には物件価格だけではなく仲介手数料や税金などを加え、収入からは管理費や税金などを差し引きます。

以下が、実質利回りの計算方法を式に表したものです。

(年間の家賃収入 - 年間の諸経費)
÷ (物件の購入価格 + 購入時の諸経費) × 100
= 実質利回り(%)

例えば以下のような物件を購入した場合には、実質利回りは7%になります。

【例】
年間家賃収入:50万円
年間運用諸経費:8万
物件購入額:500万円
購入時の諸経費(税金や仲介手数料):100万円

(50万円-8万円)
÷(500万円+100万円)× 100
= 7%

表面利回りと実質利回りの違い

表面利回りはあくまで目安の収益率を表すのに対し、実質利回りは手元に残る収入から収益率を表す数値です。

表面利回りでは税金を始めとする諸経費を考慮せず家賃収入や物件購入価格のみの計算ですが、実質利回りは実際の購入・運用で必要な諸経費を盛り込むので、表面利回りと比べて実際の出費と収入をイメージしやすくなります。

リフォームが必要・管理費が高額などの事情がある物件は、それぞれ購入時や運用中の諸経費が高くなるので、表面利回りで収益率が高いように見えても実質利回りでは思ったほど高くなかった、ということもあり得るでしょう。
広告には表面利回りが掲載されていることが多いので、具体的に収益を想定したければ実質利回りで計算してみることがおすすめです。

ROI(投資利益率)・CCR(自己資本利益率)とは

「ROI」「CCR」とは、手元に残る利益である「キャッシュフロー」を用いて利益率を計算した数値です。利回りの計算では考慮しないローン返済を含めて計算するので、より実際の利益に近い計算ができます。

ROI(投資利益率)とは

ROIとは「Return On Investment」の略称で、日本語にすると「投資利益率」。
自己資金と融資を合わせた投資金額に対してどれくらいキャッシュフローを得られるかを示します。ROIの計算式は以下の通りです。

年間キャッシュフロー ÷ 購入にかかった総額 × 100
= ROI(%)

年間キャッシュフローは、年間の家賃収入から運用にかかった諸費用(管理費や税金など)と不動産投資ローンの返済額を差し引いて算出します。
例えば、年間の家賃収入が50万円で、ローン返済に年間20万円、修繕積立金や税金などに年間18万円かかった場合。50万円-(20万円+18万円)=12万円となるので、年間キャッシュフローは12万円です。

その年間キャッシュフロー額を基に、物件総額(購入価格+諸費用)が600万円として計算すると、ROIは2%になります。

CCR(自己資本利益率)とは

CCRは「Cash on Cash Return」の略称で、日本語にすると「自己資本収益率」。
自己資金(投資金額から融資を差し引いたもの)に対するキャッシュフローの割合を示すもので、計算式は以下になります。

年間キャッシュフロー
÷ 購入時の自己資金(頭金や諸費用など) × 100
= CCR(%)

例えば、年間キャッシュフローが12万円の物件を、自己資金250万円で購入した場合、CCRは4.8%です。

CCRが高いほど投下した自己資金に対して効率よく利益を得ていると言えるので、レバレッジ効果(※)を確認したいときに計算してみると良いでしょう。
上記計算例の自己資金を250万円から100万円にすると、CCRは4.8%から12%になり、よりレバレッジ効果が出ていると言えます。

ROI(投資利益率)とCCR(自己資本利益率)の違い

ROIは「投資全体」に対しての収益率であり、CCRは「自己資金」に対しての収益率という点が異なります。

ROIが高い不動産投資は投資効果が良いと言えますが、頭金や融資の金額などによって自己資金に対しての収益率であるCCRが変わります。貯蓄から捻出する自己資金から収益率を想定して資金計画を立てたい場合は、CCRを計算することがおすすめです。

※ローンを利用して物件を購入し、自己資金で購入できる範囲の物件以上に利益を得られる効果。
レバレッジ効果の詳しい解説はこちら

今回のまとめ

利回りとは、物件購入に使った金額に対する年間の家賃収入の割合。表面利回りは物件購入価格と年間家賃収入で計算したもの、実質利回りは購入時や運用中にかかる費用も含めて計算したものです。

ROI(投資利益率)やCCR(自己資本利益率)は、不動産投資ローンの返済額も含めた「年間キャッシュフロー」で収益率を計算した数値で、利回りよりも実際に近い利益のシミュレーションができます。ROIは物件購入にかかった投資金額全体に対する年間キャッシュフローの割合、CCRは投資金額から融資を除いた自己資金に対する年間キャッシュフローの割合が分かるので、目的によって使い分けましょう。

Myアセットは不動産の仲介売買だけでなく管理委託も承っており、数多くの不動産投資の実績がございますので、不動産投資を始めるに際してどのような資金計画を立てるか・計画を達成するための物件をどう選ぶかなど、実践的なアドバイスが可能です。
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