「1LDKマンションが売れない」のではなく、狙うべきターゲット層がいる
2025年10月7日
目次
「1LDKのマンションは売りにくい」
そんな噂を聞いたことはありませんか?
たしかにファミリー層には狭く、若い世代は賃貸派という理由から、需要が限られている部分もあります。
しかし、需要が限られているということは「ピンポイントで狙える層がいる」ということ。
1LDKだからこそ選ばれる、そんなケースもあるのです。
本記事では、1LDKマンションが「売れない」と言われる理由、狙うべきターゲット層、売却をスムーズに進めるためのポイントを解説します。
1LDKマンションが「売れない」と噂される理由
「1LDKのマンションは売れない」という噂には、大きく分けて2つの理由があります。
ファミリー層には狭いから
まず一番わかりやすいのは「広さ」の問題です。
一般的に、マンションの購入層でボリュームが大きいのはファミリー層。子どもがいたり、将来を見据えてゆとりある間取りを求める人が多いため、2LDKや3LDKといった広めの物件に人気が集中します。
その目線で見ると1LDKはどうしても「狭い」という評価になってしまうのです。夫婦二人で住むには手狭に感じるし、子どもができればすぐに部屋が足りなくなる。結果的にファミリー層の候補からは外れやすく、購入需要が限定されるということ。
投資家からすると「買主が少ない=売却時に不利かも」という懸念につながるポイントではあります。
若い世代は賃貸を選ぶから
先ほど「1LDKはファミリーには狭い」という話をしました。
それでは、1LDKとの相性が良いのは誰かと言うと、単身層やカップル層など20〜30代の若い世代です。
しかし、ここで新たな問題が出てきます。
その世代の多くは「買う」よりも「借りる」を選びやすいのです。
理由はシンプルで、お金と将来性の問題。収入がまだ安定していなかったり、転勤や結婚などでスタイルが変わったりという可能性があるため、「購入して腰を据える」より「身軽に動ける賃貸」のほうが現実的な選択肢になってきます。
つまり、「1LDKがちょうどいい層は確かにいても、買主にはなりにくい」という状況。
これが「1LDKは売れない」と言われる背景です。
1LDKマンションを買うのはどんな層?
ここまで1LDKマンションが売れない理由を述べてきましたが、それは単にニーズがマッチしていないだけ。逆に言えば、特定の層に需要があるのです。
それでは、1LDKマンションを購入するのはどんな層なのでしょうか?
30代以上のキャリアを積んだ単身者
まず挙げられるのが、30代以上の単身者。
先述したように、20代の若い世代は金銭的なハードルやライフイベントを控えていることから、賃貸を選ぶケースが多いです。
30代以上になると、収入が安定してライフスタイルも落ち着き始めます。将来を見据えて「ずっと家賃を払い続けるくらいなら、資産になる物件を買いたい」と考える人が出てくる頃です。
ワンルームでは手狭、2LDK以上だと余ってしまう。それなら1LDK。仕事用デスクや趣味のスペースを確保できる点でも1LDKは魅力的に映ります。
この層にとって1LDKは「広すぎず狭すぎない」ちょうどいい間取りなのです。
このように、「単身者」の中でもある程度キャリアを積んで経済的余裕がある層がターゲットです。
DINKs(共働き・子どもを持たない)
次に考えられるのがDINKs(ディンクス)層。
DINKsとは、共働きで子どもを持たないライフスタイルを選んだ夫婦を指します。共働きなぶん金銭的に余裕があり、将来のことも視野に入れてマンションの購入を検討する層です。
単身者と同じく、ワンルームでは狭く2LDK以上は広すぎるため、1LDKが選択肢に入ります。二人暮らしでも1LDKならリビングを広く使えますし、ファミリー向け物件のように子ども部屋を確保する必要がないため、無駄のない住まいとして選ばれやすいです。
シニア世代の夫婦
そして、シニア世代の夫婦もターゲットです。
繰り返しますが、1LDKは「二人で暮らすにはちょうどいい広さ」なのが強み。子育てを終えて広い家が不要になったとき、「管理が大変な一戸建てからマンションへ」「郊外から利便性の高い都心へ」という住み替えの需要がこの層にあります。
特に、駅近や医療施設へのアクセスが良い物件なら、シニア層にとって魅力的な立地です。
投資家
最後に、忘れてはいけないのが投資家の存在。実需(自分が住むための購入)だけではなく、「賃貸需要の高さ」を狙って1LDKを買うという点が特徴です。
前述したように単身者やカップルは購入よりも賃貸を選ぶ傾向にあるため、売買ではなく賃貸市場では1LDKの需要が安定しています。特に都心の駅近や大学・オフィス街など人気のエリアなら、空室リスクを抑えて安定した家賃収入を見込めるでしょう。
投資家にとっては売却ではなく、運用して家賃を得る戦略も選択肢に入っているのです。
なかには、「コンパクトマンション投資」の一環として、複数の1LDKを分散して保有する投資家もいます。物件を分散させることで、空室リスクを抑えて安定した家賃収入を狙っているわけです。
買われやすい1LDKマンションの特徴
先ほど1LDKマンションの需要があるターゲット層をお伝えしました。ここではさらに、そのターゲット層により刺さりやすい1LDKマンションの特徴を紹介します。
立地が良い(駅近・都心部・利便性)
まず第一に立地です。
理由はシンプルで、単身者や共働き世帯は「通勤の便利さ」や「生活のしやすさ」に価値を置くため。
徒歩10分以内で駅にアクセスできる、都心やターミナル駅に直結している、周辺にスーパーや病院がある。こうした条件を満たす物件は、購入層だけでなく賃貸需要も強くなります。
設備や間取りの使いやすさ
居住用に購入する層が重視するのは暮らしやすさです。例として、評価されやすいポイントは以下のとおり。
・バス、トイレ別
・独立洗面台
・対面キッチン、収納が豊富
・リビングにしっかり光が入る窓
逆に、リビングが狭すぎたり、収納が極端に少ないと敬遠されるポイントに。1LDKという限られた空間を、快適に使えるような見せ方をしたいところです。
管理状態の良さ
シニア層や実需の購入者はもちろん、投資家にとっても重要なのが管理の良し悪し。
エントランスや共用部がきれいに保たれているか、修繕積立金がしっかり積み立てられているか、管理会社の評判はどうか。これらは資産価値を維持するうえでチェックされるポイントです。
理由は、管理状態が悪いと築年数が経つにつれて資産価値が急落しやすいため。特に投資家にとっては1LDKの出口戦略が「売却」より「賃貸」に寄ることが多く、資産価値の下落を防ぐために管理の良さが見られます。
賃貸需要が強いエリアにある
先ほども少し触れましたが、投資家目線だと1LDKの使い道のひとつは「賃貸」。そのため、賃貸を選びやすい単身世帯やカップルが多いエリアは魅力的に映ります。例えばこのようなエリア。
・都心のオフィス街や大学の近く
・若い社会人や学生が集まる街
・共働き世帯に人気の沿線
このエリアにある1LDKは、賃貸に出しても空室リスクが低めなのがメリット。また、場合によっては自分や家族が住んでも便利です。
つまり出口が複数ある状態なので、投資家にとって安心感があるのです。
1LDKマンションが売れないときの対処法
すでにお持ちの1LDKマンションが売れない場合は、以下の対処法があります。
ターゲット層を見直す
現在の売り出し方が、ターゲット層を狙えているかを見直しましょう。
1LDKは「一人暮らしだけど広めに住みたい人」や「二人で暮らしたい夫婦」にマッチする間取り。具体的には、30代以上の単身者、DINKs、シニア夫婦、そして賃貸狙いの投資家がターゲットです。
広告や売り出し方が真逆の方向である「ファミリー層」になっていないかは、まず初めにチェックしやすいポイントです。
賃貸に切り替える
1LDKは「売買」だとターゲット層が絞られますが、「賃貸」では安定的な需要があります。
特に都心や大学・オフィス街近くなどの生活エリアであれば空室リスクは低め。売却が難しいときは無理に安売りするより賃貸運用に切り替えるのも選択肢のひとつです。
売却価格を見直す
買主の候補が限られている1LDKは、そもそも適正価格かどうかもポイントです。需要が薄いところで強気の価格をつけてしまうと、内見すら入りません。周辺の相場を調べ、適正な水準に調整しましょう。
どうしても「早く売る」ことを優先したい場合には、相場より値下げする戦略も検討する必要があります。
売却時期をずらす
不動産は市況や季節要因に左右されやすいもの。特に動きが活発になるのは春の引っ越しや人事異動シーズンです。
逆に市況が悪いときに無理に売っても値下がりするだけなので「一度賃貸に出して、市況が回復するのを待つ」という戦略をとるのもありです。
リフォーム・リノベーションをする
古い1LDKはどうしても敬遠されがちです。
内装を刷新して「おしゃれで住みやすい物件」に変えれば、単身者やDINKs層の目に留まりやすくなるのがメリット。特に水回りや収納を改善すると住むイメージが浮かびやすく、ポジティブな印象を与えられます。
不動産売却のプロを頼る
なかなか売れない1LDKを手放したいなら、不動産売却のプロに相談するのもおすすめです。
なぜなら「相場を読む目」と「売るための戦略」を持っているため。プロに相談するメリットは、大きく3つあります。
★相場感の精度が高い
同じエリアでどんな物件がどれくらいの価格で売れているか、日々データを見ているので「適正価格」をすぐに提案できる
★販路とネットワークを持っている
個人だと限られた媒体にしか載せられないが、プロは不動産ポータルや投資家ネットワークを活用できる
★戦略の引き出しが多い
「投資家向けに賃貸実績をセットでアピールする」「セカンド需要として訴求する」など、物件の特徴に合わせた売り出し方を知っている
適正価格の設定や売り出すタイミング、ターゲット層へのアプローチ方法など個人では把握できない範囲まで手が届くのは、不動産の専門家ならではの仕事です。
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まとめ
1LDKマンションは「1部屋+リビング+ダイニング+キッチン」がある間取り。ファミリー層には狭くても単身者・DINKs・シニア夫婦・投資家といったニーズとマッチする層を狙うことで、売却の可能性は上がります。
特に駅近や都心部、生活利便性の高いエリアの1LDKは賃貸需要も強く、投資用としても魅力的。
「売れない」と悩んだら、ターゲット層や売り出し方、価格を見直すこと。場合によっては賃貸への切り替えやリフォーム戦略も視野に入れましょう。
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